Canon EOS Kiss X2 + EF100mm F2.8L IS USM壜の世間一般(どんな一般なのか)ではよく話題になる
茶筋。この茶筋には壜を
拾い始めた当初から密かに憧れていました。ガラスの質が良くなくて、他の色
が混ざったり異物が混入したりとか、現在の製びんにはあり得ない状況が浪漫
ですよね。ところが、私にはこの茶筋というモノには全く縁がなくて、敢えて
茶筋が入っている壜を避けて拾って来たんじゃないか疑惑が立つ程、この手の
モノを拾えたことがなかったのでした。
そんな私にも春が来たのが(夏ですが)一昨年の八月。遂にヤリました! 正に
コッテコテのヤツ。今まで見つけられなかった分を取り戻すかのような趣きを
醸しています。ようし!それではこのまま茶筋捲るんだららら~♪と思いきや
それ以降現在に至るまで一つも見つけることが出来ず、結局この壜以外に茶筋
モノと呼べるモノにお目にかかることが全くもって出来ていません。
ニッキ水と同じく、一期一会系です。
そしてこの壜、濃い黄緑色をしていて光を少々通し難く、写真撮影にはかなり
困りました。普通に撮ると面白みが全くないのです。散々考えた末に、こんな
感じで撮ってみました。模様が結構よくて、写真では判り難いけど、四足の獣
的な模様を形成しています。
Canon EOS Kiss X2 + EF100mm F2.8L IS USM流石に一枚では判り難いので、もうちょっと判り易い写真。これなら大分判り
易いでしょう。前述してますがかなり色が濃くて光を透過し難いので、かなり
露出オーバー気味に撮り、更に現像処理時にも明るめにしました。白っぽいの
は汚れではないです。実際に目で見るとこの白い部分に沿って茶色いんですが、
写真ではどう見てもよくある取れない汚れに見えてしまって大変遺憾です(泣)
右側が尻尾の部分。頭の方は、まだ左の先にあり写し切れてないです。
Ricoh GR DIGITAL Ⅳ取得地:千葉県木更津市 2015/08/27
この壜との遭遇は、前回の
ヒメ椿を拾った後。ガッチリと固まった粘土質な土
に半ば以上埋もれていました。ちょっとやそっとじゃ取れなくて、引き抜こう
としたらパッキリ行きそうで怖かったので、慎重に周りを掘って引っ張り出し
ました。周りが砂でなく粘土状で動かなかったから、擦れもあまりなく状態が
よかったのかも知れません。
Canon EOS Kiss X2 + EF100mm F2.8L IS USMCanon EOS Kiss X2 + TAMRON SP AF90mm F/2.8Di MACRO1:1(右下写真のみ)いつもの大きさ写真。順光で撮るとここまで暗いです。右下のだけは光を透過
させて撮ってますが、非常に順当な判り易い
茶筋と思います。そんな訳で茶筋
は側面にも底面にも縦横無尽。異物混入も何箇所か見られます。気泡も相当に
入っています。まるで古壜の博物館みたい。ガラスは結構厚くて頑丈な感じを
受けます。状態はとてもよくて、傷や欠けは見当たりません。底に一箇所ヒビ
がありますが、内部のみで表面にまで達していなくて、パッと見判らずあまり
気になりません。光を透過させると判ってしまいますが。
さて、この壜ですが、一体何の壜なのか。
水戸市立博物館で2007年に開催されていた特別展「硝子壜の博物誌」の図録や、
MIHO MUSEUMで2006年に開催されていた特別展「和ガラスの心」の図録に今回
UPした壜とそっくりな形の壜がありました。昭和10~20年代のクリームびんに
間違いなさそうですね。
私が拾える壜は比較的新し目なモノが多いので、こういうのに稀にブチ当たる
と感動がハンパない。たまに手に取っては眺め倒す率が高い壜の一つです。